明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
ウルグアイ、12月31日にはっちゃけて、お店は殆ど、交通機関まったく機能しない静かな元旦を終えたら1月2日からは普通の日という(日本人感覚では)あっけない新年で今年も始まりました。
さて、新年とはまったく関係ない話なのですが、最近ひょんなことから猫を飼い始めたのでペットに関する話題を。
ペットを飼い始めるとまず考えることが獣医さんに行く事だと思います。
ウルグアイの獣医さんは、見た感じすごく数が多く、数ブロックに一軒、くらいの勢いで見かけますので、選択肢は沢山あります。
というのもウルグアイでペットを飼うことは非常にポピュラー。日本のようにペット禁止物件は聞いた事ありません。一軒家ですと防犯の理由で大きな犬を飼っている事が多いです。
獣医さんのシステムは、かかりつけを決めたらそこのソシオ(会員)になって、会費を毎月払います。会費は自分の住んでいる住宅地で130〜180ペソ位の幅(650〜900円)。そうすると基本的に診療はタダでやってくれ、薬代だけを払います。
その他にもそこの獣医で売っている物品・エサの割引、薬代・往診・救急診療・検査・手術の割引等々があります。獣医さんによってサービスは異なるのでそれもかかりつけを決める時の検討事項になります。
ソシオでない場合は1回の診療で500〜1000ペソ(2500〜5000円)取られる時もありますので、私の場合は、飼ったばかりで寄生虫の駆除や予防注射でマメに通わないといけなかったのでソシオになったのですが、ペットが獣医にかかる事なんて滅多に無いし、とソシオにならずに飛び込みで行く人も沢山居ます。
薬代はピンキリ。ここではウルグアイやアルゼンチンの製薬会社が作るゾロ品が主流でその場合はお手軽な価格で済みますが、ファイザーやバイエルの作る新しい薬を希望する場合は、それなりのお値段を支払います。例えばノミ予防薬が地元の薬では160ペソ(800円)くらいで買えるところをファイザーのrevolutionだと360ペソ(1,800円)ですとか。それはどの国でもそうですよね。
去勢代は猫の場合、雄で1000ペソ(5,000円)、雌で2000ペソ(10,000円)位がだいたい相場なようです。
概してペットの医療費は日本よりお手軽なようです。
ウルグアイに住む外国人としてもう一つ気になるのがペットのウルグアイからの輸出・輸入の手続きですが、メルコスール内での移動の場合は、ウルグアイの農林水産省(MGAP)に登録されている獣医さんで、ある程度経験があれば問題なくちゃっちゃっとやってくれるのですが、それ以外の国の場合は、全員が出来る訳ではなく、やり方を分かってる獣医さんに頼まないといけません。具体的にはマイクロチップ装着、狂犬病の抗体検査の為の採血・外国の研究所への依頼・送付・支払いもろもろの作業、血清サンプルの輸出の作業と、出国直前に必要なペット健康診断書へのサインです。かかりつけの獣医さんがこの手続きをやってない場合は、殆どの場合、出来る獣医さんを紹介してくれます。
料金は検査代・送料・梱包代等々の実費の他に獣医さんへの謝金が入りますのでピンキリです。この場合でも彼らが理解しているのはEUへの輸入手続きですので、それを踏まえてちゃっちゃと勧めますので、日本への輸入の場合は飼い主が責任を持って日本のルールとEUのルールの違いを踏まえて獣医さんとよく摺り合わせておく必要があります。
ペットの入手経路は、生体販売をしているペットショップ(ウルグアイでは禁止されていませんが、日本のようにポピュラーではありません)、ブリーダー、知り合いから分けてもらう、拾う、シェルターから引き取る、というルートがあるので日本と同じです。
シェルターから引き取るというのは、まだあまりポピュラーでは無いようですが、ウルグアイにもいくつか動物愛護団体があり、犬、猫、牛、馬等が里親を募集しています。ウルグアイでは公共の動物保護センターを既に廃止しており、その代わりに無料の去勢・避妊サービスを行っています。殺処分が無いのはいい事なんですが、責任を持って最期まで飼えない人が捨てた犬や猫が野良として暮らしており、動物愛護団体のキャパシティに追いついていません。また去勢や避妊をせず放し飼いをしている場合は、繁殖がコントロール出来ませんので、ウルグアイでは日本よりも野良を見る頻度が高いです。
ウルグアイは日本に比べるとペットに寛大な住環境とはいえ、責任を持ってペットを飼う、という事についてはまだまだ課題がある、というのは日本もウルグアイも同じなようです。